農の活性化と情報発信で 三田に恩返しをしたい【松田剛さん】

更新日:2022年12月25日

松田さん_顔写真

思い立ってクライミングに行ける幸せ

 2022年2月までは東京の外資系の会社で働いていたんですが、早期退職制度を利用して退職し、地元の三田に帰ってきました。他界した父と母は三田市をものすごく愛していたんです。僕が東京で働いている間、三田市に両親の面倒をみてもらっていたことへの感謝の思いも心の中にあって、東京へ行ってからずっと三田に戻って来て何か地域に貢献できればと思っていたんですよ。

 いまはとても楽しいですね。東京にいた頃にボルダリングをはじめて、その後、良い相棒と出会って一緒に山へクライミングに行くようになったんです。クライミングをやるには三田は絶好の場所です。確かに東京の方が愛好者は多いですけれど、その分、山に人も多い。しかも甲府あたりまで4時間かけて行かないといけない。帰りは大渋滞で6時間。クライミングの行き帰りに10時間使って、こんなおかしな話はないですよ。でも、三田は原付で行ける範囲に登れる山がいろいろあるんです。すぐ近くの道場の屏風岩はクライミングの聖地ですしね。武田尾の少し東、少し山側に入るとすごく立派な岩があるんですが、季節が良いときはそこに虫みたいに貼り付いています(笑)。朝起きて、思い立ってすぐ登りに行けるなんて東京では考えられませんから、もう最高です!

松田さん_農作業

農業と三田の情報発信を視野に

 サラリーマン時代にプレゼンテーションが得意だったので、そのスキルを生かして三田での暮らしを紹介する動画を制作し、YoutubeやPostPrimeで発信しています。おかげさまでPostPrimeで人気になり、繋がった人たちとの三田ツアーを開催予定なんですよ。三田市の移住PRチーム「さんだ住まいるチーム」のメンバーになりましたし、今後も三田市の情報発信のお手伝いをしていきたいですね。

 仕事はいったん休憩中なんですけど、農業関係の仕事をしようかと考えています。でも、農業はまったくやったことがないので、まずは土を触ろうと畑を借りたのですが、これが不思議なご縁なんです。

 東京を発つ前に柴又帝釈天の僧侶に「氏神様を大切にしなさい」と言われたんですよ。それで、信心深い訳ではないんですが、近所の神社にごあいさつして、それから三田に移って早速近くの御霊神社にごあいさつに行ったんですが、その時に神社の由緒などをきいてみようとたまたまお詣りに来た人に声をかけたんです。その方から自治会長を通じ、畑の地主さんを紹介してもらいました。人に優しい三田に感謝ですね!

 将来的には移住者に農業をやってみないかという提案をして、農家とマッチングさせるような「農業継承が出来る」流れを生みだしていけたらいいなと思っています。

松田さん_ペットの犬

愛犬も三田の人と自然が大好き

 お隣さんもよくしてくれますし、ご近所はやさしい方ばかりです。しかもここ、ウッディタウンは便利で、いまは車がないのですが十分快適に暮らせます。駅まで遠くないですし、駅前にはいろいろとお店が揃っています。徒歩圏内に映画館も図書館もあるんですよね。そういう意味では、関西のほかのまちと比べても何の遜色もないと思います。車があったらさらにいいでしょうね。道が空いていますしお店の駐車場もほとんどが無料ですから、むしろ阪神間のまちよりも快適なのではないでしょうか。

 愛犬のマロンと私のお気に入りのスポットは、青野ダムのダムサイド公園ですね。アウトドアショップがあるのですが、犬と一緒にお店の中を歩けるんですよ。そういうのはちょっとほかにないですよね。週1ペースで愛犬のマロンと一緒に通っていますが、この子はすっかりお馴染み、いつもお店の人に声をかけてもらって。スタンドカフェでコーヒーを買って、湖を観ながらのんびり過ごしています。

 マロンは13歳になるのですが、東京にいた頃からは信じられないくらい元気になって。畑に行ったり公園に行ったりしてどんどん体力がついてきたのでしょう。まちの人たちにもかわいがってもらって、むしろ僕よりマロンの方が三田を気に入っているかもしれませんね(笑)。