三田の古民家を拠点にして 広報PR会社を学生起業【諸富稜さん(株式会社MOVEDOOR)】

更新日:2023年01月04日

諸富さん_顔写真

起業するには絶好の場所

 実家の西宮市から関西学院大学神戸三田キャンパスに通っていて、卒業と同時に三田に引っ越しました。

 企業のブランディング・宣伝を担う会社を起業したのは、大学3年生の時です。三田を選んだ理由は3つ。1つは、商圏が広いこと。三田市は大阪・神戸・阪神間・京都などの大都市と近く、都会の大きな企業と仕事ができます。拠点である三田市にも、多くの会社があり、着実に仕事を増やしやすい。2つめの理由は、暮らしの豊かさ。都市としての利便性と、豊かな自然が両立して、美しい田園風景や季節の変化を身近に感じられます。米・いちご・栗農家さんなど、農作物の栽培も盛んです。三田牛というブランド牛もあり、魅力的な食材を生産者から直接購入できます。その結果、都会よりも安く新鮮な状態で味わえることは想像に難くないでしょう。3つ目の理由は、挑戦しやすいこと。都会で起業すれば、家賃も高く、初期費用と継続費用が大幅に高まります。また、三田での学生起業は珍しいこともあり、行政や三田の経営者の方々にたくさんサポート・応援していただきました。自社の生存戦略として、ローカルかつ古民家で挑戦したのは正解でしたね。立派な古民家をオフィスに構えることは、都会では難しいでしょう。都会の企業からもユニークな存在として注目していただき、結果的に自社の宣伝・PRに繋がりました。

諸富さん_仲間

若さはアドバンテージ

 広報PR業を選んだのは、勝算があったからです。多くの業界において若さはアドバンテージになりにくい。しかし、クリエイティブの世界では若い感性が強みになり、それを求めてくださる企業がいます。また、スキルを持ったメンバーと出会えたことは、この業界を選ぶ十分な理由になりました。創業メンバーは5人ですが、理系のメンバーはプログラミングや動画に強いし、メディア系のメンバーはデザインができます。専門性を持った優秀な学生と接点を持ち、信頼関係が築きやすいのは、関西学院大学のキャンパスがある三田ならではの魅力ですね。

諸富さん_会社外観

三田から世の中が驚くような実績を

 三田はみんなが知っているチェーン店も、スーパーや病院も生活に必要なものは一通り揃っています。正直、僕はビルや人混みに囲まれて、空が狭く感じるのが嫌です。車の渋滞に巻き込まれるのが嫌です。だから、三田は自分にピッタリなのです。景色や木々から季節を感じられ、豊かな気持ちになれます。温泉やキャンプ場も多くて、都会では味わえない体験を提供している一流のケーキ屋さんもあります。あと、僕はゴルフが好きなので、近くに練習場とゴルフコースが多くて最高だなーと思います。

 弊社は日本一の広報PR会社をめざしており、現在すでに東京へ進出しています。今後はもっと誰もが知る会社とも仕事をして、世の中が驚くような実績を積み上げていきたいですね。東京に拠点を設けるつもりですが、本社が三田の古民家であることには意味があると思っています。実際、東京の企業ともリモートで仕事ができますし、必ずしも東京に住み続ける必要はないと思っています。これからも企業の見せ方・伝え方を極めて、日本の企業と経済を元気にしていきたいです。