子育ても、お菓子づくりも 人と人との絆が強い味方に【佐野暁江さん(hattai_co_akie)】
のびのびと子育てしたいから
もともとは尼崎に住み、大阪で働いていました。都会に住んでいて便利だった反面、子どもが生まれてのびのび自由に走り回れないことに気付いたんです。それで、兵庫県内でいろいろ探したのですけれど、ここ三田市のつつじが丘は静かで、住んでいる人がやさしいイメージで、自分たちにちょうど良いなと思い、子どもが幼稚園に入るタイミングで引っ越してきました。
うちは夫婦とも田舎出身で、都会暮らしで田舎の良さを改めて知ったことも移住の動機の1つですね。また、畑をやりたいという希望もありました。
実際に引っ越してきて、最初は不便かなと思ったんですが、逆に何か困ったことがあった時、自分たちだけでなんとかしようとするのではなく、ご近所の人に相談する機会ができました。そこから思いもよらない良い展開になることがいろいろあって、かえってこの不便さがよかったのだと思います。
コミュニティが濃いつつじが丘
お買い物は車で行って、まとめ買いします。足りないものは近所の小さなスーパーで事足りていますが、買わなくても良いくらい野菜をもらったりするんですよ。あと、今はネットで何でも買えますしね。
住環境はとても快適です。冬はびっくりするくらい寒いですけれど、これを逆手にとって三田市のアピールに繋げたら良いのではと思っています。
子育て環境は、想像していた通りのびのびできてとても良いですね。市内には有馬富士公園など大きな公園もいっぱいで、近くで芋掘りなど農業体験もさせてあげることができます。つつじが丘に関しては住民が集うサロンもあるので、もともと縁もゆかりも全くないところなんですけれど、孤独感を感じることはないですね。子どもの数は多くないのですが、逆に学年の壁を越えてみんなで遊べるのが良いなと思いますね。息子はまだ幼稚園ですが、公園で小学生と一緒に遊んでいます。つつじが丘幼稚園は設備も申し分なく、クラブもあって、息子も楽しそうに通っています。
このまちはコミュニティが濃いんですよ。交流イベントも多いし、近所に親世代が多く、気に掛けてくれていろいろと相談しやすいんです。ありがたいことです。
近所のカフェから思わぬ展開に
子育てしながら、近くのお豆腐屋さんで働いています。それと並行して、食品系やパン屋さんで働いていたキャリアを生かし、お菓子やパン作りをして、「つつじマルシェ」や近所のカフェで販売しています。私が大事にしているのは、その土地でとれた旬の素材や、大麦からできたはったい粉や米粉といった日本人が古来から食べてきた食材を使うことです。また、フライパンを使ったパン作りの会や、お味噌づくりの教室も主宰しています。パン作りって難しくて手間も時間もかかるというイメージがあると思うんですけれど、実はフライパンひとつでできるんですよ。
そんな活動のきっかけは、たまたま近所のカフェのオーナーと趣味のパン作りの話をしていたら、「やってみたら?」とすすめられて。そこからこんな風に広がっていくとは思いもしなかったですね。三田に来て一番良かったことは、何よりも人の繋がりです。
日本で最初にビールを醸造した川本幸民(こうみん)は、三田の人なんですよ。「発酵」に興味があるので、発酵をとおして三田の魅力を発信できたら面白いなと思います。それを発信することで三田に興味を持ってもらって、来てみて良さを知り、定住してくれる人が増えると嬉しいですね。
更新日:2023年01月04日