三田へUターンして 介護美容の輪を広げる【関谷千穂さん(care beauty SC)】

更新日:2022年12月23日

関谷さん_顔写真

戻ってきて地元の良さを知る

 私はUターンで三田へ戻ってきました。決してポジティブな理由じゃなかったんですよ。もともと実家が三田で、結婚して西宮へ引っ越したんです。三田って不便というイメージが強くて、その後もしばらくは西宮にいたのですが、生活に疲れ果ててしまって実家がある三田へ戻ることにしたんです。

 でも、いざ三田市のつつじが丘に戻ってみたら、幼少期の記憶とは全く違っていました。交通の便が良くなっているし、コミュニティが強固で、福祉も充実しています。住民交流の機会も多く、「つつじマルシェ」などの地域イベントがいろいろあって楽しいです。つつじが丘は三田の中でも離れ小島みたいな印象があったのですけれど、それが覆されましたね。大人になったからそう感じるのかもしれませんが、いまではこの地域で生涯過ごしたいなと思うほど良いまちだなと感じています。

 現在は両親と17歳になる息子と一緒に暮らしています。息子はもう大きいので子育てはほぼ卒業ですが、三田は静かですし、安全で安心だし、子どもを育てるのに向いているなと感じています。

関谷さん_施術風景

「三田のカフェ巡り隊」活動中!

 つつじが丘は、穏やかだけど少し刺激がある、面白い人が集まって、楽しいことがいろいろある。そんなまちですね。

 生活の便は、やっぱり車があるに越したことはないです。でも、バスも昔と比べて本数が増えていますし、相野駅まで出れば、そこから大阪まで電車で一本です。買い物は、車で15分くらいのウッディタウンのスーパーを利用しています。

 冬は確かに寒いですが、「兵庫のシベリアに住んでいるんですよ」と言ったら、めちゃくちゃウケるんです。だからある意味ウリかな。

 三田にはクオリティの高いカフェが多いんですよ。職場のメンバーと結成した「三田のカフェ巡り隊」の隊長として、休日はカフェめぐりを楽しんでいます。また、市内には景色の良い「映える」スポットも多いので、そんなところへ両親とドライブに出かけることもあります。

 仕事は、介護士として働きながら、介護美容の会社を起業しました。ケアビューティストとして介護美容のレクリエーションの講師や、施設やご自宅などで訪問個別施術をしています。「つつじマルシェ」にも出店しますよ。

関谷さん_ネイル

介護美容の可能性をこのまちで

 介護福祉士として勤めて10年くらいですが、介護施設では美容に関する分野がおろそかになっていると感じていたんですね。こんな老後を過ごすのはどうなのだろう?と、ずっとモヤモヤしていて。そんな時に介護美容という分野に出会い、2020年にできたばかりの介護美容の専門学校の1期生として学びました。

 介護美容はQOL(生活の質)の向上に繋がり、フレイル予防にも効果があります。例えばアイメイクならば、腕を上げる動作が必要になりますよね。しかも繊細な手の動きも欠かせません。そのような動作は意識しないとできないことなんですよ。

 そして何よりも気持ちが上がります。人に話しかけられやすくなるので、社会参加やコミュニケーションが生まれ、認知症の予防にも結びつくんです。

 これからは戦後生まれの自分らしく生きることを追求する世代が福祉の対象になっていくので、美容ケアのニーズも増えていくでしょう。ゆくゆくは介護美容一本でいきたいですね。いまの活動の場は大阪が多いですけれど、もっと地元にシフトして、三田のシニアを元気にしていきたいなと思います。