三田のキャンパスで勉強中 卒業後も夢をこのまちで 【水口華奈さん(三田活性化隊)】

更新日:2022年12月28日

水口さん_顔写真

グローバルからローカルへ

 関西学院大学総合政策学部で学んでいます。三田へ来たきっかけは大学進学です。

 なぜ関学かというと、高校2年生の時にプロジェクトに参加してはじめてカンボジアに行ったときに、スラムの現実を知って、私たちの暮らしとこんなにも違いがあるんだと衝撃を受けたんですね。それから貧困問題に興味を持つようになったのですが、総合政策学部にはそのことを学べるカリキュラムがあるというので。父もおじも関学で、縁もあるかなと。

 キャンパスにはJICAや国連で働いていた先生がいらっしゃって、貧困問題の背景、例えば歴史的側面や政治的な要因などの深いところから勉強しています。

 世界のことを学ぶ一方で、地元、三田に関する授業にも力を入れています。「情報化社会と人間」という授業では、三田市役所から提示された地域課題について、学生が現場に赴いていろいろな人と出会って話し合い、解決の糸口を見つけて、最終的には市長への提言をめざします。私は、三田の方とお話しをしていくうちに、三田に住む人自体が魅力的だと思いました。いろんな個性(色)を持つ人が、繋がれる場を作りたいと思い、カラフルニットのように多様な色が織りなす場が欲しいと市長に提言しました。

水口さん_市長へ提言書を渡している写真

まちを良くしようという人が多いまち

 この授業から発展して、三田の活性化を継続させたいと、2020年に「三活隊」こと「三田活性化隊」という団体が発足し、私も参加しています。コンセプトは「おもごい」、面白いことをご一緒に、という意味なんですけれど、私がいま主に手がけているのは「さんだ秋の観光と味覚まつり」と「さんだまち博」の企画・運営です。まち博では三田の魅力のひとつである農にスポットを当てて、農業体験をしながらおいしい三田米をほおばる「NOフード! 農ライフ!」というプログラムを企画しました。三活隊ではほかにもさまざまな地域活動を展開していて、年配の方が集まるカフェで聞き書きをしているメンバーもいます。

 また、三田スモカモス・プロジェクトにも今年から参加しています。自分や地域を「醸す」ことで、三田に「住も」うと思ってもらえるようにという地域活躍人材育成プログラムです。

 さまざまな活動を通じ、知らない間に知らない人と話し、繋がるということを何度も経験したんですけれど、それがすごい温かくて。三田にはこのまちを良くしようと思っている人が多いなと感じます。

水口さん_オンライン移住体験ツアーの様子

女子一人でも安心して暮らせる

 三田はとても暮らしやすいです。交通も市内はバスの便が良いし、大阪や神戸へも電車やバスで1本ですし。地元は奈良県で、もちろん実家も大好きなんですけれど、三田に戻ってくると「帰ってきた」という感じがして落ち着きます。治安が良いので女子一人で歩いていても危険を感じませんし、まちや人の感じも優しいなと。知られていないこぢんまりとした店が多くて、そういうお店に行くのが好きです。武庫川の土手を散策したり、寝転んで星を観たりするのも楽しいですね。

 再来年は卒業を迎える予定ですが、これからも三田に関わっていたいなと思っています。まつりの運営も続けていきたいですし、スモカモスのOGとして学生をサポートできたらいいなと思っています。

 就職は地方創生か、食べるのが好きなので食に関わる仕事か、どちらかを志望しています。もちろん、三田に住んで、三田で働くことができればベストですね。注目している企業もちゃんとありますよ。

 これは夢なんですけれど、ゆくゆくは三田でタイ料理店を開けたらいいなと思います。三田にはまだタイ料理のお店がありませんし。夢が叶ったら、地域のコミュニティ拠点になるようなお店にしたいですね。